１８才

会社でいちばん仲良くしてるのが最年少１８才の　　　　

ちゃらんぽらんだ

なにかと「マジよゆースっよ、」とかなんとか

言ってるお調子者が意外と人間関係において繊細で

余裕なくしてすぐ休んじゃって

部長にキレられてて面白くて

２人で飲みによく行く


もちろん私の先輩風は台風の如く勇ましく止まらない

いいかい人間ってのはピグミンにたとえるとこうだ…

とか

世界の孤独と愛をすべて集めると

孤独の方が大多数を占めるんだよ、

何故かって？自然の摂理だよね

だって宇宙は巨大な暗闇だろ…

とか

いや　まるでそんな話はしてない

そいやおれのことマルちゃんとか呼んであいつバカにしてんな

 

未来も屁で決まる

最近は会社のパートさんには「あやしいヤツ」と呼ばれ　　

部長には「丸山くんは俺のことバカにしてんだろ！あ？」

と怒鳴られ

ベトナム人に「ニアウネェ～」と帽子を誉められます

そんな感じ

そしてこれは工場長には秘密で

社長と２人でギターエフェクターを１００個作っている

デザイン→加工処理→塗装→印刷→組み立て

と、全部やる

まさか自分がエフェクターを作る人

になるとはおもわなかったよな

適当に生きてると数年後には

考えもしないことやってんだよなあ

流れ流され生きてますからなぁ

屁すらどこでも勝手に出ちゃってますからなぁ

うま～くカレー屋にたどり着けるように時々念力やおまじない をしています

冬の鋭角な太陽とグェン

冬は昼が短い
社員１８名
パートのおばさん２０名
ベトナム人６名

ここは塗装会社
印刷職人は私含め２人。
工場長は重ね着７枚している模様。

おばさん達はずっとしゃべり狂って作業する
絶え間なく６時までずっと…
そのテンションは下がることを知らない
むしろ休憩前の11:50、14:50、帰宅前の17:50には更にテンションは上がり、声が浮つき、会話も弾む模様


今日の昼休み、会社の裏の日の当たるとこに１人でいたら
まだしゃべったことのないベトナム人グェンが曇り無きまなこで近づいてきて
「ワタシタチ、カイシャにょヨンカイに住ンデマス」うすい小麦色の肌を鋭角な太陽に反射させがら教えてくれた。
１部屋３人の過酷な日常生活であること、
何かあったら僕に聞けというような内容のことを
疑惑の日本語で体育座りのグェンが笑って言う

午後、
グェンは何かミスって部長にこっぴどく怒鳴られる

もらいタバコ

タキさんっていうおじいさん師匠がいて、　　　　　　　　　

印刷は神技なんだけど

最近オレからばっかり貰いタバコが多くって

ムカつくんだよね

「タぁバコぉやさ～ん恵んでお～くれぇ」

って貰い方の入りが持ち前の‘異常に軽い感じ’

であるためについあげちゃうんだけどさ

あいつ２本持ってくのね

３本の時もあるよ。

んで今日も印刷中に後ろから声がして

「桃太郎さん桃太郎さん、タバコくれぇ～」

とかいって意気揚々と登場

カバンのポッケに入ってますよと説明すると

全く感情のこもらぬ軽いトーンで「いつも悪いねぇ!」

といいつつやっぱり二本取ってった！

しかし今日は・・・タバコのフィルムに１０円玉が入っていた…１枚！

ぜんぜん足りねえわ！あのジジイ！

アナタの気持ち・・・「おでん」まで！

カツラのＳ先輩には「ナベさん（５３歳）」という　　　　　　　　　　　　　

子分（年上）がいて、工場で一番ノロマなので

Ｓさんは唯一このナベさんにだけキツくあたるのだ

「おい！ナベぇ～、なにウロウロしてんだよ！バカ」

とはいえＳ先輩もかなり仕事がおそい

オレの３倍おそい


毎日カツラのＳ先輩はオレにいろいろくれる

チョコとかアメ、せんべいなんか

今日は雪ってことでおしることお茶を買ってきた。


「千と千尋」によると望んでもない物を

どんどんくれる人に対してはっきりと

「いりません」といった方がいいらしい・・・

しかし別に札束をくれるわけじゃないんだし

まあ、しばらくもらっとっかー。

これが現金になったら「いりません」と言おう。

うわさでは過去に辞めた人で「おでん」を自宅まで

つくってもってこられた人がいるとか・・・

「おでん」までにすっかー、